MergeDocを利用して日本語コメントのJavaソースファイルを作成する。
MergeDoc - 日本語ドキュメントソースの作成
Eclipse や NetBeans などのIDEでメニューなどの表示は日本語で表示されていても、Java API のメソッドなどの説明は日本語では表示されない。これは、JDKに付属するJavaソースからJavaDocコメントを取得し表示しているためである。
なので、MergeDocを利用し、JDKに付属するJavaソースと日本語APIドキュメントをマージして、JavaDocコメントを日本語にしたJavaソースを作成する。また、これによってJDKのソースを参照したりする場合に表示されるソース(内の説明)も日本語で表示されるようになる。
Eclipse 3.2 以降では、JavaDocが指定されていると、そのJavaDocから説明を取得するため、各ライブラリのJavaDocが正しく(日本語のドキュメントに)指定されていれば、ホバー表示に関しては日本語化は不要となる。
Oracle は、1.3, 1.4, 5.0, 6.0 それぞれの日本語ドキュメントを Oracle Technology Network の“Java SE 旧バージョン日本語ドキュメントアーカイブ”で公開してる(ただし、tar での配布)。また、Java 7 に関しては日本語ドキュメントを用意していない。
- MergeDoc Project
- MergeDoc
- Java SE 旧バージョン日本語ドキュメントアーカイブ - Oracle Technology Network
MergeDocは2種類のバージョンがあり、ドキュメントを作成した javadoc コマンドのバージョンによって使用する MergeDoc が変わる。JDK1.4以前は、MergeDoc 1.x.x を、JDK5.0 以降は、MergeDoc 2.x.x を利用する。
日本語ソースの作成手順メモ
※JDK1.4以前は、サポートが切れているので無視。まぁ、基本的には同じだけど…。
MergeDocを適当なディレクトリに展開済み、JDKはソースも含めインストール済み( C:\Java\jdk1.6.0_13\ )、ドキュメントのアーカイブも取得して展開済み( C:\Java\jdk1.6.0-doc-ja\ C:\Java\jdk-6u10-docs-ja\ )とする。
JARファイルが関連づけされていれば、mergedoc.jar をダブルクリック。されていなければ、以下のようにコマンドで起動する。
> java -jar mergedoc.jar
ドキュメントのマージに比べて、コード変換のみのを行った方が早いです。ので、複数のエンコードを用意する場合、マージ済みを元に別のエンコードの物を作った方が、短時間ですむ。
日本語ソース マージ
起動したら、基本設定を以下のように設定する。詳細設定は好みに応じて。
- APIドキュメントディレクトリ
C:\Java\jdk1.6.0-doc-ja\docs\ja\apiC:\Java\jdk-6u10-docs-ja\ja\api
- APIドキュメント エンコーディング
- UTF-8 (Java 6の場合)、EUC-JP (Java 5.0, Java 6u10の場合)
- 入力ソースアーカイブ
- C:\Java\jdk1.6.0_13\src.zip
- 入力ソース エンコーディング
- ※JDKの場合は ASCII 以外はないので適当に
- 出力ソースアーカイブファイル
- C:\Java\jdk1.6.0_13\src_ja.MS932.zip
- 出力ソース エンコーディング
- MS932 (必要に応じて MS932 や UTF-8 にする)
日本語ソース コード変換
コード変換のみを行う場合は、「APIドキュメントディレクトリ」を指定しない。
- APIドキュメントディレクトリ
- ※何も指定しない
- APIドキュメント エンコーディング
- ※なんでも
- 入力ソースアーカイブ
- C:\Java\jdk1.6.0_13\src_ja.MS932.zip
- 入力ソース エンコーディング
- MS932
- 出力ソースアーカイブファイル
- C:\Java\jdk1.6.0_13\src_ja.UTF8.zip
- 出力ソース エンコーディング
- UTF-8
Servlet 2.4 API 日本語
JDKのAPIドキュメントと同様に、MergeDoc 2.x.x で jakarta-tomcat-5.x.x-src.zip[1] と日本語ドキュメントをマージすることで、日本語で Servlet 2.4 API を参照することが出来る。
ソースファイルは Apache Tomcat から、Servlet 2.4 API 日本語ドキュメントは MergeDoc Project からそれぞれ入手出来る。
最終更新時間:2013年02月02日 14時56分07秒 指摘や意見などあればSandBoxのBBSへ。